スパイ映画に出てくる防犯カメラ

昔のスパイ映画では、スパイが邸宅内に侵入してくると、悪の総帥が10数台壁面にずらっと並んだ白黒監視カメラの映像を見ていて、侵入者を捕らえるために部下を差し向けていた場面を懐かしく思い出します。当時の監視カメラは録画機能もなく、24時間監視で交代でスパイを食い止めるため、悪人の部下たちが見張りをしていました。当時はもちろんIC機器もなく、真空管による監視カメラを使用していました。これらはあくまでフィクションなのですが、手に汗を握る思いで熱中して映画を見ていました。

現実の防犯カメラ事情

現実の防犯カメラ事情は、スパイ映画に出てくるような目的に使用されることはなく、むしろ防犯のために利用されています。コンビニエンスストア、ATM、犯罪多発地域の路上、車上荒らしを防ぐために駐車場でも使用されています。実際、カメラ映像や動画が決め手となって犯罪者が捕まった例も枚挙にいとまがありません。

また、防犯カメラはそのシステムの有用性が高いことから、マンションなどの集合住宅、一般家庭でも取付け、使用されています。一時期は、防犯カメラが高価な機器だったため、防犯カメラに見せかけたダミーのカメラを当時としては安価に販売していたのですが、昨今では防犯カメラシステムそのものがかなり安くなり、正規のカメラ導入も数千円で済む場合もあります。企業用だと高額のシステムが導入されています。

一般家庭では取付けが簡単で素人にも設置できるタイプのものもあるのですが、設置するための専門業者も数多くあることから、機械に詳しくなくとも取付けは可能で、広く防犯のために役立っています。

ここまで進化してる世界だとは。。。

最新の防犯カメラの技術的進歩には目を見張るものがあり、コンピューター技術の進展は、防犯カメラシステムにも大きな変革をもたらしました。録画テープを無限の時間記録して保管しなくても、データの集積所であるサーバのクラウドシステムという、インターネットの空間に全ての映像データを半永久的に保管することが可能となりました。

また、データカードの保存容量も莫大なものです。家で余っている、写真データ保存にも使えるSDカードにも大量の情報を保存することが可能です。現代の防犯カメラは高画質、大容量、安価という、利用者にとっては申し分がない製品です。

また、こういった情報技術の発展は、遠隔操作も可能にしました。スマートフォンで室内にいるペットの様子を見る飼い主がいるように、このウェブカメラというシステムは、離れていても自宅の防犯状況を確認することを可能にしました。

もちろん赤外線技術が導入されていることから、夜間の防犯システム作動にも問題がありません。スパイ映画の旧式カメラに比較すると、現代社会においては、その最新の技術革新が、犯罪の抑止、発見に役立っているのです。